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共に時を刻んでいる感覚

 機械式腕時計は内部のゼンマイがほどける力を動力としています。ではゼンマイがどのようにして巻き上がるのかというと・・・
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 上の図のようにWZ0241ELは裏ぶたが透けていてるのでわかりやすいです。半月型の振り子が腕の振りに合わせて揺れることによって、ゼンマイが巻き上がっていきます。(手巻きがついているものもあります)ここに機械式腕時計の魅力があるのです。
 ゼンマイに貯められる力は一般的に2日程度です。つまり一日に一つの腕時計を付けられないとすると、中一日以上あけると止まってしまいます。止めたくなければ肌身離さずつけておかなければなりません。 腕から離れなければ壊れるまで動き続けるので、まるで共に時間を刻んでいる感覚になります。
(電動で巻き上げてくれるワインダーという機械がありますが時計の劣化を早めるといわれています。)

 

鼓動し続ける機械

 機械部にはテンプという部品があります。ゼンマイがほどける速さを調節するための部品で独特な動きをします。電子制御が全盛のご時世でこれほど精密に動いて機械が時を刻む様は見ているだけで胸熱です。 

まとめ

 実はいうと機械式は実用的とは言えません。安いクオーツでも月差±5秒、電波時計ならほぼずれることはありませんが、機械式は日差±10秒ぐらいは一般的な誤差です。実用性を探すとすれば電池交換が必要がない所でしょうか。ただ機械式は定期的なオーバーホール(分解点検)が必要で費用も掛かります。
 それでも機械式腕時計には不思議な魅力があるのです。手間がかかる程に愛着が湧くもので、クォーツや電波時計を付けると物足りなさを感じてきます。この感覚は一度つけてみないとわかりません。ぜひ皆さんも愛着の湧く機械式腕時計を探してみて下さい。この記事が購入を迷っている方々の参考になれば幸いです。
 下に個人的におすすめの腕時計を紹介します。